2005.08.04-2005.09.13 　入院生活の記録

 

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（20050827）

患者心得

 

　入院したので、親には随分と心配をかけてしまったようだ。

　特に、父は自分の職業柄、私がどのように扱われているのか気になるようだ。
　入院し、本格的に治療をお願いすることにした先が、父と同じＣ葉大の出身のチームなので、その店ではちょっとは安心していたとは思う。
　ちなみに、父は内科の循環器系の医師をしている。私がかかったのは、大腸なので、内科の消化器系の方である。専門としては違うのだろうが、同じ同窓会に属するわけであるし。

　しかしそれでも、自らが手をくだすわけではないという状況では、もどかしいこともあるようだ。

　大腸カメラの検査をしたという電話をした。
　苦しくて、全部奥の方まで見ることが出来なかったという話をしたら、父はこう言うのだった。

「そんなに無理をしなくてもよい。治療のための検査であって、検査のために腸を傷つけたりしたら本末転倒だ。痛かったり、苦しかったり、嫌なことがあったら、直ぐに言うこと。言ってもらった方が、医者の方も踏ん切りがついて良いのだ」

　自らも医師なので、経験からそう思うのだろうか。

　それとも、循環器系は消化器系と違う文化があるのだろうか。
　消化器系は、胃でも大腸でも、カメラを突っ込んで直接見て、場合によっては施術までしてしまうが、循環器系は直接心臓に触ることは出来ないので、さまざまな外的検査の結果から内情を推理するのが腕の見せ所というような。

　ともかく患者としては、変に我慢せずにぎゃあぎゃあ騒いだ方がいい、というのが父の医者としてのアドバイスであった。
　心配してくれてのことなのだろう。
 　

 

 

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